日本の伝統ある博打「本引き」

このページは、あくまでも「伝統ある日本の博打、本引き」の紹介であり推奨するものでは有りません。実際に銭をかけてすれば,例え遊びであっても賭博法違反になることを宣言します!
ここでは、裏の世界の「表」だけを紹介します。
裏の世界の「裏」は、例え貴方が知ってもどうすることも出来ません。
(裏の世界の人でも「その裏」を知らない人の方が多いのです)

映画でお馴染みの「はいります!」の博打です。



「手本引き」は、博打と云うより頭脳の戦いです。 胴師が引く1〜6の数字を、1点から4点(5点、6点でもかまわない)で読んで張る、男の博打です。(胴師の「キズ」「性格」を読み取る事が重要です。) 丁半、バッタマキなどのカンで張る博打と違って、複雑で本当に面白い博打です。 世界中のギャンブルでも、これほどの面白いものが有るでしょうか?

現代では「サイ本引き」が主流となっております。

その理由として?時間がかかる?胴師と張り手が組むことが簡単である。(胴師が手を握っていたら1とか首を動かせば3とかサインを決められる)の理由が有るからです。


サイ本引きの場合は



このように「胴師」が座り、湯のみの壷で2個のサイを振ります。
その時「1,6」「5,2」「4,3」を上にして壷に入れなければなりません。次ぎからは、出た目をそのまま壷に投入して振らなければなりません。 出目は、2個のサイの上を向いている数字を足したものです。(7以上は6を引いた数字です。8なら2、11なら5というように)



「ごうりき」が「勝負!」と言ったら、壷を静かに開けます。ごうりきが出目を「6」とか「3」とか大声で言います。それを聞いて、電話帳の前に並べてある「モク」(札の絵柄を書いた木の板)を右端に移動させます。そして、サイの目の大きい方のモクを少し突き出します。(4,3なら1を右端に移動させ、4を少し突き出す)胴師から見て右、張り客から見て、一番左が新しい出目です。


左のサイは、象牙の寸4です。(今なら3個セットで3万円ほどするでしょう。全部で50万円ほど)右から、一個、20円、120円、80円。




それでは、説明しましょう!





上の列の「札」が「豆札」と云って、手本引きの時に胴師が使う札です。

後ろの札を、親指と人差し指の間に挟み、しゃくって前へ持ってくる。
(5枚しゃくれば2の札が上になり、3枚しゃくれば4の札が上になる)



映画では、羽織などの「かぶり」を半肩に掛け胸元で引いていますが、現代の博打打ちは殆どが背中で引いています。
(胸元で引くと、腕の筋肉の動きで読まれるとか、ゴウリキが横から覗いて通されるとかの危険があるので)


札を揃えて「かみした」と云う日本手拭いを折ったものの間に隠します。(この場合は3が一番上なので、引いた札は3です。<<画像ミスです!上図の引き方では4になります。>>) その時、札が順番に並んでいないと「綱もつれ」といって、胴師の不手際になり「総付け」になります。



「ごうりき」の「勝負!」の声がかかると、自分の引いた数字の「モク」を右端にもって行きます。その後「かみした」を開き見せます。



その時、モクを間違っていたら、どちらの目でも配当を付け(高い方)、抜けている人には張り銭を下げてもらいます。

Aは、判だけをついています。(Nで使用の札です)
Bは、パンチだけを開けています。(Sで使用の札)
Cは、パンチを開けシールを貼っています。(Hで使用の札)


モク


胴師から見て右から「ネ」「コモドリ」「3ゲン」「4ケン」「フルツキ」「ケツ」と呼びます。(モクの位置です)

始め「1,6」で入れば「台」の「6」を客の方に少し突き出しておきます。(上図のように)「ごうりき」が「4」と云ったら、シケンの「4」をネの「1」の右に持って行きます。モクの並びはケツから「653214」になります。それが「3,1」の「4」であれば「3」が「台」ですから「3」を少し突き出します。「5,5」の「4」であれば「5」を突き出します。

解説)「ごうりき」とは、胴師の両隣に座って客との銭のやり取りを手伝う人のことです。悪いごうりきは、無茶苦茶にヒゲ(カスリ寺で半端をゴミ箱に切る)を切ったり、タコをいったり(銭をくすねる)、客と組んだりするので注意が必要です!




張り方のページへ